才原霞(松)×粟島甲子(松) 才原:今日は粟島との対談でーす。 粟島:どうして私達なんですか? 何の新鮮味もない気がするんですが……。 才原:何言うてんねん! 読者の皆様に失礼やで? 粟島:あ、リクエストって読者リクエストですか。才原さんのリクエストかと思った。 才原:勘違いせんといて〜。 ☆二人の出会い☆ 才原:初めて会ったときのことって覚えてる? 粟島:養成所の入学式です。 才原:……え、そこまで行く? 粟島:という事は覚えてませんね? 才原:いや、ちょっ……と待って……。 粟島:踊ってたじゃないですか、君が代松竹梅。 才原:あー!思い出した。あいつか! 粟島:その時はたぶんお互い名前は知らなかったと思うんですけど……。 才原:松団の二年目までの団員が歓迎の踊りを踊る事になってて、私がセンターやってん。そしたら粟島が、最前列で、スカした態度でステージと全然違う方向見てんねん! それで、式が終わった後……。 粟島:突然私の所に来て、「ちゃんと見とけ!」。 才原:ほんま考えられない事なんです。入学式でよそ見って。どんだけ大物やねんって話や。 粟島:気が散ってたんでしょうね。でもそれからは才原さんだけ見てますよ、ちゃんと。 才原:嘘つけ!よくまあそんな白々しい事を……。 粟島:いやいや本当に見てます。 才原:笑ってるやん。 粟島:(笑)養成所時代はあんまり接点はなくて、入団一年目の合同公演で、才原さんの場面に出させてもらってました。金子と熊谷と同期三人で。 才原:木更津甚句やったっけ? あれも怒ったなあ、酷過ぎやったもん(笑)でもその前に会ったの覚えてない? 粟島:合同公演の前ですか? 才原:ほらやっぱり覚えてへんねん。 粟島:何ですかその勝ち誇ったような顔……。 才原:入団してすぐの頃かな、夏やったと思うけど。粟島、寮のゴミ捨て場で……。 粟島:あっ。その話は無しですよ。 才原:やっと思い出したか(笑)この人、夜中に一人で泣いたんですよ。あれは何で泣いてたん? 粟島:そんな昔の事覚えてる訳ないじゃないですか。 才原:ふうん。じゃそういう事にしといてあげてもいい。あの時の粟島、めちゃめちゃ可愛かった。 粟島:またそういう……本当は自分が何言ったかも覚えてないんでしょう。 才原:覚えてるって! たしか、泣きたい時は泣いたらええねん、みたいな事を言った気がする。 粟島:違いますよ。「男役に涙は似合わない」って。 才原:なんてカッコイイ先輩! 粟島:それからは何があっても泣かなくなりました。 才原:へえ。私って結構、粟島に影響及ぼしてんねんな。 粟島:絶大ですよ。当時は憧れてましたからね。 才原:すでに過去形……。 ☆松団への異動☆ 才原:異動って言われた時、ショックやったやろ? 粟島:別に、ああそうかっていう感じでした。 才原:可愛くない……! 粟島:竹団には同期の金子が同じような立場でいたので、いつまでも二人一緒って事はないだろうなと思っていましたから。どっちかが動くと思ってたんですけど、それなら多分私だろうと。 才原:どうして? 粟島:なんとなくですが……金子はいずれは竹団の三役になるだろうと思ってましたから。 才原:ああ、あの子めっちゃ竹っぽいもんな、天真爛漫で。 粟島:そうなんです。才原さんは、私が来るって聞いた時はどうだったんですか。 才原:驚いたわ、かなり。もうスターって感じやったし。どうしようライバルが増える〜と思った。 粟島:率直すぎますよ(笑) 才原:でも来てすぐはほんまめっちゃ綺麗な子やなと思った。それまでにももちろん合同公演とかで見てるし知っててんけど、黙ってたら蝋人形みたいやもん。生きてる人間じゃないみたい。 粟島:無表情だから。 才原:稽古の時とか鏡越しに結構見てた。 粟島:みんな見てましたよね私の事。 才原:気付いてたん? 粟島:凄いプレッシャーでした、常に視線を感じて。絶対に失敗できないみたいな空気でした。 才原:それは気の毒やったなあ。 粟島:松団は厳しいって聞いていたので、覚悟はしていましたが。 才原:そうなん? 確かに宇津見とかはうるさかったけど、私は優しかったやろ? 粟島:ええ、まあ。 才原:目、逸らしてるし。 粟島:才原さんは優しかったです。 才原:棒読み!!(笑) ☆新生松団について☆ 才原:和気あいあいとしてるよな。今までは結構松団てピリッとしてる時が多かった気がするけど、今は良い意味で和やか。 粟島:才原さんがベテラン過ぎるからでしょう。準トップはトップを支える役割ってよく言いますけど、あまりにも教わる事が多いので、逆にお荷物になってるような気がして。 才原:そんな事ないよ、粟島がいてくれるから助かってる。舞台はもちろんやけど、特に生活面でいろいろやってくれてるやん。今まで粟島なしでようやって来れたなって思う位。 粟島:何を仰いますやら。 才原:照れてる照れてる(笑)最近は下の団員たち指導したり、稽古場まとめたりするようになってきたよね。 粟島:それは仕事ですから。 才原:ほら、顔赤くなった。大分解ってきたで、粟島の事。 粟島:私の何が解ったんですか? 才原:言って良いの? 粟島:そう言えば、新生松団について語るんでしたね、このコーナー。 才原:誤魔化しかたが下手すぎる(笑)えー、読者の方で粟島の隠れた一面を知りたい方は才原まで個人的にお手紙を。 粟島:またそんな適当なこと言って本当に手紙が来たらどうするんですか。 才原:リクエストが多ければ対談第二弾やってもええで。 粟島:私はお断りします。 才原:じゃあ隠し録りで。楽屋に隠しマイクしかけといて普段の会話を……。 粟島:それは対談じゃなくて盗聴でしょう。私より才原さんのほうが聞かれたらまずい事があるんじゃないですか? 才原:……松団の話に戻るけど……。 粟島:人の誤魔化し方に文句つけといて今のは酷い。 才原:(笑)今度こそ松団の話に戻るけど、今の松団は、すでに私が六年間準トップとしてかなり関わってきたから、その延長線上で最初からすんなり行ったと思う。人事が新しくなったっていう感じがしないというか、むしろ元に戻ったような感じ。 粟島:とにかく全員がもろ手を挙げて才原さんのトップを喜んでましたよね。あの一体感は凄かった。 才原:大貫がどう思われるかが正直心配やったけど(笑) 粟島:優奈は変わりましたね、ちょっとびっくりする位。才原さんの指導のお蔭ですよ。 才原:いやいや、元々持ってた物があるからな。最初はどうしてくれようかこいつと思ったけど、今はまあまあこっちの言ってる事もわかるようになってくれたし。素直なのが何よりやな。 粟島:素直な性格っていうのは一つの才能ですよね。 才原:粟島もその才能欲しいやろ。 粟島:欲しいです。 才原:お、素直やん。珍しい。 ☆お互いに聞きたいこと☆ 粟島:才原さんからどうぞ。 才原:ええよ、粟島から。 粟島:じゃあ、読者の方が多分皆さん聞きたいと思われる事を代表して……。 才原:粟島の聞きたい事やないんか。 粟島:私も聞きたいです。 才原:何? 粟島:任期後はどうされるんですか? 才原:そんなんまだ2年以上先の話やん!未定です。 粟島:花水木に残るかどうかも考えてないんですか? 才原:まあ、その方がええんやろうなとか、大阪にも帰りたいしとか、色々あんねん。ほんまに未定。 粟島:ご結婚のご予定は。 才原:プライバシーですから答えられません。……って、無いに決まってるやろ!言わせんといて。 粟島:安心しました(笑) 才原:粟島が? 読者の方が? 粟島:両方。 才原:よし。じゃあ私から聞いていい? めっちゃプライベートな質問やねんけど。 粟島:良いですよ。誌面で答えられない事でなければ。 才原:粟島の誕生日いつ? 粟島:…………。 才原:何で黙ってんの?教えて。 粟島:質問が意外すぎて。3月4日ですけど。 才原:近いやん!(注:対談は2月上旬)嘘やないよな? 粟島:どうして嘘つかなきゃいけないんですか?(笑)別に祝って欲しいとかじゃないですから。 才原:次の誕生日でいくつになる? 粟島:33ですかね。 才原:ええ数字やな。では、粟島が生まれてきて今まで健康で生きてきた事に感謝しつつ、これからも宜しく。 粟島:強引なまとめですね……(笑)では、この時代に生まれて今の松団にいられる運命に感謝しつつ、こちらこそ宜しくお願いします。 続き→思い出の日 トップへ戻る Copyright (c) 2013 Flower Tale All rights reserved. |